つい先日の事だ。冬の電気使用量を懸念して私は「タダ電」を解約した。
解約についての以外な注意点などを前回挙げた。
しかし今冬が暖冬傾向であるのもあって、今のところ思ったより電気量を使わないことから、「慌てて解約してしまったかな?」なんて少し後悔していた矢先の出来事だ。
さらなる改悪のニュースが飛び込んできた。
なんと、現状の無料分「月6500円」が、1/15日より月5000円分までに引き下げられるというのだ。
そもそも電気代「10000円まで無料」というキャッチフレーズを掲げて鳴り物入りで業界に殴り込みをかけてきたタダ電。株式会社エスエナジーが手掛けたこのサービスは当初はかなりの人気でなかなか入会できないほど賑わった。
しかし昨年5月のサービス提供後、短期間で無料分を6500円、5000円と削ってきている。
それでも5000円まで無料ならすごいじゃないかとお思いの方もいらっしゃるだろう。
しかし、タダ電の電気使用量あたりの単価は他と比べておよそ2倍程度もするため、単純に「普段使っている他社電力で月5000円ぐらいだからタダになるかも」とはいかないのが現状だ。
当初はアプリ広告からの収入を見込んだビジネスモデルだったはずだが、アプリ広告なんて結局見ることもなかった。
今回、会員には下記のようなメールにてお知らせが来ている模様。
今回のタダ電の料金改定の内容とは
まず無料分の引き下げだが、5000円まで無料になった。
6500円→5000円の無料分の変更は一見さほどでもないように見えるが、同時に単価の値上げもセットでやっているので、ここは数字以上の改悪であることに注意が必要だ。
単価の方は使用量1kWhにつき、従来の65円から70円におよそ8%近い値上げ。キッシーもびっくりな値上げ幅だ。
では一体使用量としてはいくらまで無料になるのか?
結論からいえばおよそ月71.42kwh(5000円/70円)までは無料ということになる。
今までは100kWhまで無料だったので、30%弱も無料分が減ることになるのだ。
料金改定後の「タダ電」の電気料金計算方法
まず月の使用量71.42kwhまでは無料だ。電気料金は一切かからない。
上記を超えた場合には1.基本料金 2.電力料金の2種類が発生する。
- 新設の謎の基本料金280円が問答無用で加算されるようだ。タダ電は今までこのような基本料金を設けたことがない。初の基本料だ。
- 次に電気使用料金。使った分の料金だ。無料分を超えた使用量に70円を乗じて求める。
支払う合計料金は上記1と2の合計となる。
(実際は更に燃料費調整額での調整や再エネ発電促進賦課金もある。燃料費調整額に関してはもともと他の電力会社より燃料費調整単価は高めに計算されていたが今回さらに変更になるという。詳細はまだ不明)
実際に例をだして計算してみよう。
【例】1ヶ月の電気使用料150kWhの場合
- 基本料 280円
- 電気使用量 (150kWh×75円)-5000円(無料分) 6250円
合計 6530円(±燃料費調整額などの調整あり)
タダ電は継続すべきか否かのケースを考える
だいたいの自分の電気使用量を元にぜひ上記で計算してみてほしい。
計算がめんどうという人は、Twitter(ツイッター、X)で、非常にわかりやすく図表にまとめてくれた方がいらっしゃったので、本人に了解を頂いた上で、こちらにリンクを貼らせていただいたので是非参考にしてほしい。
タダ電改悪の件、東電のスタンダードSプランと料金比較して損益分岐点を算出してみた
※燃料費調整額、再エネ賦課金は考慮しないものとする1枚目に結論の損益分岐点。月の電力使用量がこれ以下ならタダ電を継続するべき
2枚目に料金vs使用量の推移
3枚目は2枚目の要所ご参考までに#タダ電 pic.twitter.com/6iRTDunWjA
— 鈴木プロ(OB) (@Petilil_Chihaya) January 5, 2024
上記で検証していただいているとおり、おおよそ使用量にして月140kwh程度から他より高くなるようだ。
料金改定後の無料分は月に71.42kwh。これは普通の居住用物件に住んで普通に生活をしている場合、これ以下に抑えるのはかなり困難ではないだろうか。(居住用以外でのタダ電契約は規約違反なので注意)
ただし無料は無理としても、他比較でそれでも「タダ電」の方が安くなりそうな人は未だ選択肢に入れてもいいのかもしれない。
最後に電気料金比較でおすすめのサイトをひとつ紹介する。
燃料費調整単価なども考慮して計算してくれるのでなかなか便利なサイトだ(最初だけパスワード入手する必要あり。簡単な条件あり)
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