スマートフォンのスペック CPU(プロセッサ)メモリ

今回は人間でいえば「脳」にあたる重要部分、スマホのCPUについて解説します。また、RAM(メモリ)についても触れます。

CPUとはなにか

Central processing unit 約してCPUなのですが、これは日本語に直すと「中央演算処理装置」となります。スマホの頭脳ですね。とにかく年がら年中せっせと計算をしているところです。

最近ではCPUやその他のシステム装置を集めたチップとしてSoCSystem-on-a-Chip)という言葉もよく使われています。だいたい同じような意味と考えていただいて問題ありません。

こいつが優秀であればスマホはサクサクと動いて良い仕事してくれますし、動きもスムースになります。

優秀なCPUとは

では良い頭脳(CPU)とはどのような頭脳か?と申しますと、一般的には下記のとおりとなります。

  1. コア数が多い
  2. クロック数が大きい
  3. 信頼できるメーカーのものである

 1のコア数についてですが、単純に脳が2個も3個もあれば優秀ですね。とりあえず数は武器となります。一度に複数の処理が可能になりますから。コアというのはCPUの中心的な役割を果たす部品のことで、日々膨大な計算を行なっているところですが、現在はこのコアを複数搭載している場合がほとんどです。このコアの数によって呼び名が変わります。
2つなら一般にデュアルコアと呼びます。468 とコア数が増えるとそれぞれクアッドコア、ヘキサコア、オクタコアと呼びます。

ちなみに12コアだとドデカコアらしいです(笑)なんか急に日本語って感じですがドデカはdodecaというギリシア語で12を意味する言葉みたいです。面白いですね。

現在のハイスペック(高性能)スマホではオクタコアあたりが結構普通に採用されてます。

2のクロック数についてですが、先に説明したCPUは仕事の足並み(タイミング)を揃えるために内部で信号を発してます。まあ音頭取り、メトロノームの役割ですね。これをクロック信号といいますが、GHz(ギガヘルツ)のようにヘルツで表され、この数値が高いほど優秀なのです。

1GHzだと一秒間に10億回というとんでもないスピードでクロックを刻みます。ただ、あまり速いと発熱問題も起こるようで、最近ではクロックスピードな頭打ちになってきているようです。その代わりに、前述したようなマルチコア化などが進んでいるのでしょう。

3についてですが、

現在代表的なCPUとしては以下のようなものがあります。

xynos (エクシノス)サムスン系
Snapdragonスナップドラゴン)845が有名(数字が大きくなると性能アップ!)
KIRIN
A12 BioniciPhone最新、バイオニックと読む)アップルは伝統的にAから始まるAシリーズのCPUを使用している。

Androidでは今日時点でかなりの高スペックを誇るXperiaXZ3Google Pixel3などがSnapdragon 845を搭載しています。

このSnapdragonスナップドラゴン)はクアルコムというモバイル界のインテルのような会社が作ってます。

これを略して「スナドラ」などともいいますが、ではスナドラ845iPhoneA12 Bionicとではどっちが処理速度や快適さに分があるの?という素直な疑問が浮かびますが、こういうのは一概にこっちが勝ち!とはいえないようです。どのような快適さをとるかにもよりますし。

しかし人はすぐに比較したがる生き物です。ベンチマーク(と言って処理の性能やスピードを図る方法がある。アプリなどで調べることができる)を測定して「こっちが早い、いやいやあっちの方がパフォーマンスに優れている」みたいなことが毎日世界中でやってます。

関連用語 GPUグラフィクス専門を扱うプロセッサ。動画の描写はGPUが行う。GPUCPUに比べて大量(数千もの)のコアを持つ。昨今ではグラフィック以外の計算処理もこのGPUで行うようになってきていて、CPUを凌駕する計算能力を発揮し、ディープランニングなど、AI分野にまで使用されていると言います。

メモリ(RAM)について

ROMとの違い

よく混同されるのにROMがあります。こちらはストレージのことで、スマホの保存容量のことであり、32GGB ギガバイトの略)とか、128Gなどのように記されます。

実はもともとのROMの意味は(Read Only Memory)音楽CDなど、書き込むことができない読み込み専用のメモリのことを指したのですがスマホの世界では慣習的にストレージの意味で使われています。ストレージは消したり加えたりと書き換えができるのにROMとはちょっとおかしな話ではありますが日本ではとにかくそういう使い方をされいます。

メモリは作業机の広さ

RAM(メモリ)はランダムアクセスメモリの略で、一時的なデータ置き場のことでよく作業場、机などに例えられます。電源を切れば消えるが、やはり作業場は広いに越したことはない。狭っ苦しい机ではいい仕事はできないし、複数のタスクを同時にこなすのも困難だし一つ一つの処理が窮屈でスピードも遅くなる。優れた脳みそも必要だが、広い机も必要なのです。

スマホのスペックでRAMがどの程度あればいいかというと、3G(ギガ)もあれば普通に動いて4Gだと結構サクサクと動きます。もちろんこれは年月と共に変わっていく数字です。

iPhone782Gしか積んでませんでした。しかし同時期のアンドロイドの3Gのスマホよりも処理が早かったりしました。

iPhoneとアンドロイドではOS(基本ソフトのことです)の設計の違いもあるので一概に数値が高いほど高性能とはいえないのです。アップルのiPhoneはアンドロイドと比較して一般的には非常に安定した動きを見せます。RAMを高くすると消費電力も増えるのでバッテリが大きくなって重くなったりします。その辺のバランスをアップルは綿密に計算してます。iPhoneのほとんどの部分を自社開発で行なっているアップルならではの強みなのでしょう。

スマートフォンのスペックについては、CPUやメモリの数値は重要だがそれがすべてではない。あくまで参考程度として見ておけばいい

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