便利!ことら送金を 『自分の口座間で振替手段』として使う。「受取口座」は複数設定できる?

みなさん「ことら送金」をご存知だろうか?

名前だけはなんとなく聞いたことがあるという程度の方が多いのではないだろうか。

ことらとは「小口トランスファー」の略で手数料無料でアプリを利用して個人口座間で送金処理を行えるサービス

相手の銀行口座番号を指定して送金できるのはもちろん、携帯電話番号やメールアドレスを指定するだけでお金のやり取りを行うことも可能だ。

なお、10万円を超える送金はできない。

手数料無料はこれまでのような「全銀システム」は利用せずに参加金融機関同士でのネットワークだから実現している!

そんな「ことら送金」だが、実際にはあまり使う機会がないという方も多いだろう。ただこの「ことら送金」、実は自分の口座間や家族の口座への振替にも便利に使える。これについては後半説明することにする。

分かったようで分からない!「ことら送金」の基本をおさらい

まず、「ことら送金」を使って便利な人はどんな人かというと『振込手数料なしで振込をしたい』「 ATMや銀行の窓口まで行かずに家にいながらスマートに振込をしたい 」人だ。すでに上記の環境があるなら特にこのサービスを使う必要はないだろう。

次に「ことら送金」を使うための最低限の条件だが、振込側と受け取り側両者が「ことら送金」サービスに対応した銀行口座を保有していることが求められる。これは絶対条件だ

対応銀行は主に地銀、大手銀行(メガバンク)となっていて、どんどん増えている状況だ。ネットバンクは今のところ対応している銀行は少ない。

ではことら送金の基本を、「送金する側 」と、「 お金を受け取る側」にわけて説明する。この方が分かりやすい。

「ことら送金」基本 送金する側の人が必要な条件 

  • 「ことら送金」に対応した銀行口座を保有
  • 「ことら送金」対応アプリのインストール

「ことら送金」専門のアプリはないが、対応アプリがたくさんある。基本的には銀行が独自で出しているアプリになる。

送金する側はそのアプリを利用して送金することになる。

 対応アプリや対応銀行はこちらの公式でチェック!

【J-Coin Pay(みずほ銀行のアプリ)からの送金側操作例】

上記例は、電話番号検索→相手の名前が一部伏せ字で表示されるので間違いがないか必ず確認してから送金。土曜日なのに一瞬で先方口座へ着金した。

送金を間違えると保証などは一切ないので注意!必ず振込先の名前を確認する

口座番号がわからない場合は「金融機関口座」から、「ユーザーを探す」へ進んでから口座番号を直接入力して検索してから同様に送金すればOKだ(アプリによって多少表示の違いはある)

「ことら送金」基本 受け取る側の人が必要な準備 

  • 「ことら送金」に対応した銀行口座を保有
  • 「ことら送金」対応アプリをインストール(不要な場合もある )

基本的には送金側と同じだが、アプリのインストールに関しては不要な場合がある。

「受け取る側の口座番号などを送金側が知っている場合 」だ。この場合は受け取る側が対応銀行の口座を保有しているだけでOKだ。

「ことら送金」サービスを使うためには送金側・受け取り側両方が対応銀行の口座を保有している事が絶対条件!

「ことら送金」をする上で何か設定は必要?受け取り設定が必要な場合もある

送金については対応アプリがあればなんの設定も必要ないが、受け取り側は場合によっては必要。

どんな場合かとうと、相手に口座番号を知らせる事なく送金してもらいたい場合だ。
その場合は対応アプリで受取口座の設定が必要になる。

具体的には対応アプリ上で受け取りたい口座と『電話番号やメールアドレス』を紐付けする必要がある(電話番号のみの銀行もある)

例えばあなたがSBI新生銀行に口座を持っているとする。SBI新生銀行は対応銀行だ。

知り合いにお金を振り込んでもらいたいが、なんとなく口座番号は教えたくないし、相手側に手数料の負担を強いるのも気が引ける。

こんな場合に受け取り設定を予めしておけば簡単に振り込んでもらうことができるのだ。

やり方は簡単。この場合はSBI新生銀行の対応アプリで自分の携帯の電話番号やメールアドレスを登録しておけばオッケーだ。

設定方法は各銀行アプリによって違うが、「ことら送金」のメニューが必ずあるはずなので、そこから受取口座設定の項目っぽいのを探して設定する。基本は金融機関に登録している電話番号やメールアドレスで登録作業するだけの簡単な設定のはずだ。

※画像はSBI新生銀行アプリでの受取口座設定。登録ボタンを押せば受け取り設定が完了する。

後は設定した電話番号を相手に伝え、相手が「ことら送金」の対応銀行のアプリを使ってあなたの電話番号を検索して(この時、あなたの名前の一部が相手側に表示される。誤入金防止策)金額を指定して振り込むだけ。

この方法だと相手に口座番号を知られることなくお金を受け取ることができる。

 

「ことら送金」なら自分名義の口座間や家族の口座へフレキシブルに振込! 

他人に振り込みをする機会はめったにないのでことら送金を使う機会がないという方も多いだろう。

管理人もそうだったが、自分名義や家族名義の口座間移動ならどうか。これなら結構使うことが多いのではないだろうか?

複数のクレジットカードや複数の銀行口座を使っている人ならあっちの銀行からこっちの銀行へなど普段資金移動するのにめんどうな思いをしている方もいるはず。

例えば、以下のような使い方ができる。

  • 給与口座から生活費用の口座に振替する
  • 給与口座から資産運用の積立口座に振替する
  • クレジットカードの複数持ちで引き落とし銀行もそれぞれ違う場合の金銭移動

通常、自分の口座間での振り替え(振り込み)は、インターネットバンキングやATMで行うことになる。

他校宛振込手数料が無料ならばいいのだが、有料だったり、無料にするための条件が厳しい銀行は、キャッシュカードで一度引き落としてから移動先にATM入金するといったとんでもなく面倒な作業が必要だった。

だいたい、この令和の時代にお金をあっちからこっちに移動するだけで手数料が取られる世界は理不尽だ。

そのような銀行は往々にしてメガバンクや、地方銀行などが多いが、「ことら送金」はまさにそのような銀行が対応銀行になっていることが多い。

「ことら送金」を使えば、アプリから簡単に自分名義の口座間の振替を行うことができる。

自分の銀行だからといって何か特別な設定をするわけではない。先に説明したとおりの手順で振り込みをするだけだ。もちろん「ことら送金」に対応した銀行同士でのやり取りとなる。

一度送金すれば、送金先の登録はできないかもしれないが、アプリによっては履歴などから前回の振込先を指定して送ることはできるようだ。

なお、先程説明したとおり、自分名義への送金時でも受取口座側で設定をすれば、電話番号などのみで簡単に送る事ができるが、基本的にはことらの受取口座はどうやら一つしか設定できないので注意が必要だ

 

※複数口座の設定についてはこのあと下で説明する。

また、家族同士でのお金のやり取りも便利だ。

例えば実家の高齢の両親に送金したいケース。シニアの方ほどその大手や地方銀行を使っている可能性も高く、「ことら送金」対応銀行の可能性が高い。

家族なら口座番号も気軽に聞けるので、送金側は口座番号指定で送金すればいい。

この場合は受け取り設定 など一切不要。

そのまま銀行口座に直結で入金されるので後は普段通りの手順で引き落としてもらえればいいだけだ。

また、親から子への仕送りなどでも便利に使えそうだ。

「ことら送金」の受け取りを複数の銀行アプリで設定することは可能?

銀行口座を複数持っている人なら「ことら送金」の受取口座を複数設定したいという人もいるだろう。

先ほど少し触れたが、

例えば「電話番号A」を紐付けして設定したことら送金の受取口座がある状態で、電話番号Aを別の銀行口座と紐付けた場合には、自動的に前の紐付けが解除されて、新しい受け取り設定が有効になる。

つまり、同じ電話番号には複数の口座は紐付けできない仕様になっているようだ。

管理人は複数の電話番号を所持しているので試しに電話番号Bを別の口座の受取口座に設定してみたら普通に設定できた(名寄せでもしてない限り当然そうなるが)

対応金融機関に問い合わせをしたり、ことらの公式WEBを見ても、1人で複数の「ことら送金」サービスの受け取り設定をする事自体が規約違反であるとの記述は見当たらない。

特に禁止する理由も考えられないので問題はないとは思うが(これはあくまで私の考え)複数設定したい方は自己責任で設定してみてほしい。

 

同じメールアドレスや電話番号には複数の受取口座は設定できない。設定すると古い方の設定が自動解除。違う電話番号やメールアドレスなら受取口座を複数持つことも可能(自己責任で)

以上のように「ことら送金」は、用途を限定すればなかなか便利に使えるサービスかもしれない。

昨今は月に複数回振込手数料が無料になるネットバンクなどもある。ただ、現状ではまだまだ大手や地方の銀行などはそうはいかない。

「ことら送金」を上手に使って少しでも手数料の節約に心がけたい。

最後に、今回の画像や手順説明は管理人が普段利用している銀行での話なので、細かい部分では各銀行、各アプリで若干のルールの違いや操作の違いなどがあるかもしれない。予めご承知おき頂きたい。

ことら送金公式ページ

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